Gemini CLIは、GoogleのAI「Gemini」をターミナル上で使える便利なツールです。
「Macでちゃんと動くの?難しそう…」と感じる方もいるかもしれませんが、心配はいりません。
本記事では、導入方法から基本の使い方、便利な活用例までをわかりやすくまとめました。
初めての方でも、10分あればGemini CLIを試す準備が整います。
Gemini CLIとは?AI開発を変える次世代ツールの正体

Gemini CLIは、Googleが提供する生成AI「Gemini」と連携して動作するコマンドラインツールです。
ターミナル上でAIと対話しながら、コード補完や検索、ファイル操作まで行える点が特徴です。
Gemini CLIは何ができるのか?できること一覧
Gemini CLIは、開発者がAIと自然にやり取りしながら作業を進められるよう設計されたツールです。
最大の魅力は、ターミナル上でコードの補完・修正・検索などをすべて対話形式で実行できる点にあります。
具体的には、以下のようなことが可能です。
- エラー修正やコードレビューの自動化
- 特定ディレクトリ内のファイル検索やリネーム作業
- MarkdownやPDFファイルの要約
- Web検索結果を自動で要約・整理
- Geminiに対して直接命令(スラッシュ記法)やファイル送信(アット記法)を行える
このように、従来の「作業→検索→コーディング」の流れを、すべてCLI上で完結できるのが最大の強みです。

簡単なオセロアプリを作成して


この指示1つで以下のようなオセロゲームを開発してくれました。
これだけでもGemini CLIの凄さが分かるのではないでしょうか。
「GUIとの違い:なぜCLIを使うのか」


GUI(Graphical User Interface)とは、画面上のボタンやアイコンをマウスで操作できる、視覚的にわかりやすいインターフェイスのことです。
一方、CLI(Command Line Interface)は、キーボードでコマンドを直接入力して操作する形式を指します。Gemini CLIはこのCLI形式で動作します。
GUIと比べたとき、CLIには以下のような利点があります。
・手を動かす範囲が少なく、キーボード操作だけで完結できるため、作業スピードが向上
・CLIでは「ファイルやコードの文脈を保持したままGeminiに指示できる」ため、精度の高いアウトプットが期待できる
・複数の処理を自動化しやすく、再現性の高いワークフロー構築に向いている
視覚的なわかりやすさはGUIに劣るものの、作業効率や自由度の面でCLIは非常に優れています。
Gemini CLIをMacにインストールする手順
Gemini CLIの初期設定はとても簡単です。
Gemini CLI公式ページのGitHubページの手順に従ってセットアップしていきましょう。
Node.jsのバージョンとインストール方法
Gemini CLIのインストールには、Node.jsの実行環境が必要です。
ここではNode.jsの詳しい説明は省きますが、JavaScriptをターミナル上で実行できるようにする環境だと考えてください。
推奨されるのはNode.js v18以上であり、古いバージョンでは正常に動作しない場合があります。
まずは以下のURLにアクセスします。
https://nodejs.org/en/download
すると、このような画面になるので、赤枠の部分が「v〇〇.〇〇.〇(LTS)」となっていることを確認してください。


次に、自身のMacでターミナルを開き、以下の手順通りにコマンドを打ち込んでいきます。


この時に、コマンドは必ず1行ずつ実行するよう気をつけましょう。
※バージョンの情報はタイミングによって異なるので、必ずご自身の環境に合わせてください
npm経由のインストール手順
Node.jsののインストールができたらnpmを使ってGemini CLIをインストールします。
再度ターミナルを開いて以下のコマンドを実行してください。
npmでのインストール:
npm install -g @google/gemini-cli
インストール後、以下の画面が出て、geminiコマンドがターミナルで使用可能になります。


初回認証とセットアップ(Google連携)
インストールが完了したら、ターミナルで「gemini」と入力してCLIを起動します。
初回実行時には、Googleアカウントとの連携を求められるプロンプトが表示されます。
Googleアカウントとの連携が簡単なため「Login with Google」を選択しましょう。


このステップが完了すると、CLI上でGeminiと対話する準備が整います。
認証は一度だけ行えばよく、以降はログイン済み状態が保持されます。
これでGemini CLIを扱う準備は整いました!
基本操作はたった2つ!Gemini CLIの使い方入門
Gemini CLIは、多機能でありながら、操作は意外なほどシンプルです。
基本となるのは、対話型モード(REPL)と一発コマンド(スラッシュ・アット記法)の2パターンです。
対話型モード(REPL)の使い方と特徴
対話型モード(REPL:Read-Eval-Print Loop)は、コマンドgeminiをターミナルで実行することで起動できます。


これは、AIとの会話をリアルタイムで行えるチャットのような形式です。
このモードでは、以下のような特徴があります。
- 毎回起動し直さず、連続した会話ができる
- 履歴や文脈を保持したまま、深い質問が可能
- ローカルファイルを参照した対話や、プロジェクトベースでの利用に最適
例えば「このフォルダ内のJavaScriptコードをチェックして」と入力すれば、文脈を理解した回答が返ってきます。
自然な対話を重視した作業には、REPLモードが最適です。
一発コマンド(スラッシュ、アット記法)の意味と使い方
Gemini CLIには、用途ごとに特化した記法が用意されています。それぞれの役割は以下のとおりです。
記法 | 内容 | 使用例 |
---|---|---|
/(スラッシュ) | Geminiに直接命令を送る | /要約して この文書を簡潔にまとめてください |
@(アット) | ローカルファイルの内容を文脈として読み込ませる | @readme.md /改善点を教えて |


これらの記法を組み合わせることで、CLI上で柔軟な操作が可能になります。
日本語対応の実際と注意点
Gemini CLIは、日本語での入力・出力にもしっかり対応しています。
特に対話モードでは、日本語で質問しても自然な返答が得られるため、英語が苦手なユーザーにも扱いやすいのが特徴です。
ただし、注意点として以下の点が挙げられます。
- 一部のコマンドや設定ファイル内は英語表記が前提
- 生成されるコードのコメントが英語になるケースがある
- Googleアカウント設定やCLIヘルプの一部は日本語非対応
日常的な利用には問題ありませんが、英語の基本的な理解があるとより活用しやすくなります。
無料でここまで使える!Gemini CLIの料金プランと注意点
Gemini CLIは基本的に無料で利用できるため、個人でも気軽に導入できます。
ただし、将来的な機能拡張やAPI連携に備え、有料プランや制限事項についても知っておくことが大切です。
Gemini CLIは基本無料?どこまで無料で使えるのか
現在、Gemini CLI自体はGoogle公式が無料で提供しているOSS(オープンソースソフトウェア)であり、CLIツールの利用に料金は発生しません。
Googleアカウントを持っていれば、誰でもインストール・認証して利用を開始できます。
無料プラン:1日1,000リクエスト、1分間に60リクエストまで無料で使用できます。個人開発者や小規模チームでの利用、学習目的なら、この無料枠で十分すぎるほどの機能を使えます。
有料プラン(Gemini Code Assist):より高度な機能や大規模なチームでの利用を求める法人向けのプランです。料金は$19.99/月(Gemini Code Assist)からとなっています。
※2025年6月現在の情報です
注意点:レート制限や今後の料金変更リスクも把握しておこう
Gemini CLIは便利なツールですが、以下の注意点も押さえておく必要があります。
レート制限:一定時間に送れるリクエスト数が制限されている
認証トークンの有効期限:長期間使っていないと、再ログインが必要になることがある
今後の料金改定:現在は無料でも、Googleの戦略次第で有料化される可能性あり



これらを踏まえ、「今無料で使えるうちに、しっかり試しておく」ことが重要!
まとめ|今すぐ始めたい人に贈る次の一歩
Gemini CLIは、Google製の生成AI「Gemini」をコマンドライン上で自在に活用できる、革新的なツールです。
インストールや操作方法は意外なほどシンプルでありながら、コード補完・検索・ファイル操作といった日常的な開発業務を大きく効率化してくれます。
Macユーザーであれば、わずか10分ほどで導入準備を整え、すぐにAIと対話を始めることができるのが魅力です。
本記事のポイントまとめ
- Gemini CLIは、MacのターミナルからGeminiと対話できる無料ツール
- 導入にはNode.jsとGoogleアカウントの準備が必要
- インストール後はREPLモードとコマンド実行で柔軟に操作可能
- 現在は無料で使えるが、今後の料金変更や制限には注意が必要
- インストール後はREPLモードとコマンド実行で柔軟に操作
今こそ、Gemini CLIを試す絶好のタイミングです。
面倒なセットアップは不要で、ターミナル1つでAIとの対話が始められます。
まずはこの記事を参考に、あなたのMacで「Hello, Gemini!」と一言入力してみてください。